アサギマダラ年鑑のユーザ登録

アサギマダラ年鑑は、アサギマダラのマーキングデータ(標識記録と再捕獲記録の両方)を書き込むことができるサイトです。以前は日本鱗翅学会アサギマダラプロジェクトにより運営されていましたが、現在はアサギマダラの会により運営されています。データの書き込み方法などを簡単に説明します。

アサギマダラ年鑑のサイトは、ウィキペディアと同様なwikiというシステムです。登録されているユーザ名でログインすると、左上に「編集」が現れ、クリックすると編集画面になります。ログインしなくてもデータを閲覧できます。

マーキングデータは、そのデータを最も知っている標識者や再捕獲者が書き込むのがベストと思います。それが無理であれば、報告者が書き込むことになります。それで、なるべく多くのマーキング愛好者に登録していただきたいと考えていました。しかし、ユーザ登録希望者の中には、アサギマダラに無関係と思われる方もいました。その確認に手間取りました。最近では、「アサギマダラなどの移動昆虫のメーリングリスト(ML)asagi」の参加者に書き込んでもらうことにしています。アサギマダラのマーキング調査に関心がある方は、このMLに参加されているはずだと思われるからです。

アサギマダラ年鑑にユーザ登録をして書き込みたい方は、まず「アサギマダラなどの移動昆虫のメーリングリストasagi」に登録をお願いいたします。そして、いろいろな情報に接して、データの重要性に気づかれてから、書き込みを行ってください。特に修正と消去に注意してください。これ以上の情報は、MLで流します。お急ぎの方は、p.niphonica@gmail.comまでご連絡ください。

MLへの登録方法は、アサギマダラ・マーカーの広場の左中央をご覧ください。

作家「あさぎ まだら」は亡くなられていた

「浅黄 斑」(あさぎ まだら)という小説家がおられることは前から知っていました。「アサギマダラ」で検索すると、「無茶の勘兵衛日月録」という時代劇シリーズなどが上がってきていたからです。最近、近くの図書館でそのシリーズを見つけたので、いくつか読んでみました。このシリーズは20巻くらいが出版されているようで、かなりの長編小説と言えましょう。

その図書館には1、3~9巻しかなく、1、3、8、9巻の4冊を借りました。9巻のカバーの著者紹介には、「関西大学工学部を経て技術系社員として会社勤務の後『雨中の客』で推理小説新人賞を受賞し、文壇デビューを果たす。次いで『死んだ息子の定期券(他)』で第4回日本文芸大賞を受賞し確固たる地位を築く。近年は時代小説に傾注し、徹底した資料収集と分析に基づき、大胆なアイデアと論理的構成で、物語を創り上げて読者を魅了している。」とあります。

「無茶の勘兵衛日月録」シリーズは、江戸時代前記が舞台の時代小説で、越前松平家に関係するいくつかの藩のお家騒動を背景に、越前大野藩で育った「無茶勘」こと落合勘兵衛の成長と活躍を描いたものです。4冊しか読んでいませんが、越前大野、江戸、大坂の公安組織・風俗なども詳しく記されています。特に剣術の記載が秀逸な気がします。

時代小説はあまり読んだことはありませんでした。それでも司馬史観で有名な司馬遼太郎の小説は、綿密な取材に基づく、史実と勘違いされる程の正確な描写が有名で、私もかなり読みました。また、浅田次郎は「平成の泣かせ屋」の異名を持つほどで、『壬生義士伝』や『天切り松闇がたり 闇の花道』などは人情味あふれる作品です。そのように夢中になるほどの魅力はありませんが、「無茶の勘兵衛日月録」シリーズは、時代小説の「青春の門」(五木寛之)といった趣と思います。

ペンネームの「浅黄 斑」は、アサギマダラから取ったものでしょうから、蝶や昆虫には格別な興味があるはずです。たしかに第3巻の158ページに青筋鳳蝶(あおすじあげは)、第8巻「惜別の蝶」の322ページに「シロガネ」・「寿蝶」という地方名でウラギンシジミと思える蝶が登場します。しかし、工学部出身ということもあり、頻出するというほどではありません。

ところで、ウィキペディアでは「1946年- 2020年9月、日本の小説家、推理作家。本名は外本 次男(そともと つぎお)。ペンネームは蝶の一種であるアサギマダラから取られている。・・・2020年9月5日、知人から通報を受けた神戸西警察署の警察官により、死亡しているところを発見された」とありました。残念ながら、死因はわかりませんが、コロナ禍の下で亡くなられたようです。

皆さんも近くの図書館や書店で作品を読んでみてください。

ドラマ「やんごとなき一族」にアサギマダラが登場

少し前に、NHKの朝の連続ドラマ「ちむどんどん」のオープニング映像にアサギマダラが登場する、という記事を書きました。今度は「やんごとなき一族」にアサギマダラの標本が登場したことを報告します。

私の娘がドラマ好きで、この4月に放送が始まった「やんごとなき一族」の第二話にアサギマダラらしい標本が出た、と知らせてくれました。映像を確認してみると、尾上松也が演じる長男の夫婦の自室に標本箱があり、そこにアサギマダラの標本2頭がありました。他にはオオルリアゲハ、オオタスキアゲハ?、リュウキュウアサギマダラ、ルリマダラ類などが確認できました。

あまり仕事ができない長男は、蝶の標本収集を趣味としている、という設定のようです。次男とその嫁が主人公で、三男は車が趣味だったと思います。医者などのリッチな方たちは、トリバネアゲハ類や、ゼフィルス類などの収集家が多いのですが、この長男の標本箱の種類を見ると、特にこだわりが感じられません。スタッフが撮影用に適当に集めた標本を使ったのかもしれません。

いずれにしろ、アサギマダラが中心に撮影されていて、やはり蝶といえばアサギマダラ、という雰囲気がドラマ界にある一例と思います。

「やんごとなき一族(ドラマ)見逃し再放送や無料動画を視聴する方法|1話~最終回まで全話フル配信」を見ると、まだ見れる機会があるようです。どうぞ、ご確認ください。

朝ドラ「ちむどんどん」とアサギマダラ

たまにNHKの朝の連続ドラマを見ることがあります。4月から始まった「ちむどんどん」をボーと見ていたら、びっくりしました。オープニングの映像にアサギマダラが出てきたんです。動画ですが、実映像でなく、アニメでした。

それから毎日出るだろうと、楽しみにしていましたが、残念ながら出ませんでした(笑)。ところが、先週の月曜に見たら、やはりアサギマダラが出てきました。ググってみたら、どうやら月曜のオープニング映像だけにアサギマダラが出るようです。

巷の意見では、南西諸島に多いリュウキュウアサギマダラの方が、やんばる地方のドラマとしてはふさわしいのでは?、という意見があるようです。それも理解できるのですが、主人公の女の子が沖縄本島北部で育ち、東京へ行くはずなので、アサギマダラの方がふさわしい気がします。

10月頃に南下移動したアサギマダラのメスは、沖縄本島にたくさんあるガガイモ類に産卵します。そこで育ったアサギマダラの新成虫が4月頃から北上します。中には東京周辺に現れる個体もあるでしょう。その生態まで考慮すると、やはりアサギマダラの方でしょう。

「鬼滅の刃」でもアサギマダラが出てきました。日本の蝶といえばアサギマダラという雰囲気が出てきたな、と愛好者としては、とてもうれしい出来事でした。

明日は月曜なので、皆さんもぜひご確認ください。